会長挨拶・沿革

会長挨拶

会社方針

会長 檜垣 昌子

 日本ドライ加工振興会(Japan Dry Manufacturing Association) は 2008年(平成20年)4月 1日に、
一般社団法人 東京都金属プレス工業会内に創立されました。
 本会の目的は、潤滑油を使用しないプレス加工、いわゆる「ドライプレス加工」を広く「ものづくり」の分野に普及させ、地球環境負荷低減に貢献することを目指している団体です。

 さて、地球環境に優しい「ドライプレス加工」とは、オイルレス・洗浄レスの工程を実現させる新しい金型技術です。私たちの健康・安全・環境への貢献を実現する加工方法として期待されています。地球環境問題が 深刻化している今日、出来る事をひとつひとつ果たしてゆきたいと思います。

 「技術開発・研究」のページにもあるように、これまで研究開発事業に精力的に取り組み、これらの成果を講習会などで普及・指導の活動をしてまいりました。私達の美しいふるさと地球そして我が国・日本は四方が海に囲まれ豊かな恩恵を受けてまいりました。しかし近年、人類の活動、生産活動が地球規模になるにつれ海洋環境の変化が大きくなっています。持続可能な社会をめざし微力ではございますが活動してまいります。

 今後とも地球環境に優しいドライプレス加工を推進する「日本ドライ加工振興会」にご指導ご支援を賜りますようお願い申し上げると共に、皆様のご健勝ご繁栄を御祈念申し上げます。


沿革

1999年、2000年
東京都立産業技術研究所(現東京都立産業技術研究センター)の 経常研究で、
『セラミックス工具による無潤滑プレス加工』を実施し、ここにドライ加工が誕生する。
2001年、2002年
関東経済産業局の地域新生コンソーシアム研究開発事業により、
『ダイヤモンドコーテッド工具による無潤滑塑性加工技術の開発』に取り組み、
ドライ加工に必要なDLC膜の密着性の向上技術を確立する。
2003年
東京都立産業技術研究所(現東京都立産業技術研究センター)に『ドライ加工研究会』を設立する。
日本ドライ加工振興会の前進団体を創立する。
2003年、2004年
東京都中小企業振興公社の中小企業振興基金助成事業(共同開発助成事業)により、
『環境保全に貢献する、ドライ加工技術』の開発に取り組み、
ドライ加工(絞り加工)技術によりアルミニウム製カードケースを製品化する。

また、東京都立産業技術研究所(現東京都立産業技術研究センター)の 重点開発研究で、
『超音波を援用したダイヤモンドコーティング膜の研磨技術の開発』に取り組み、
DLC膜よりもトライボロジー特性に優れるダイヤモンド膜のドライ加工への適用(特許出願済)が始まる。
2004年、2005年
東京都立産業技術研究所(現東京都立産業技術研究センター)の 共同開発研究で、
『導電性セラミックス工具を用いたドライ加工技術の実用化』に取り組み、
ドライ加工用工具の導電性セラミックス化による実用化試験が実施される。
2005年
中小企業庁の新連携対策補助金・連携体構築支援事業により、
『ドライ加工技術の確立とその事業化に向けた連携体の構築』に取り組む。
2006年、2007年
関東経済産業局の地域新生コンソーシアム研究開発事業により、
『グリーン製造技術を目指したドライプレス金型の実用化』に取り組み、
DLC膜やセラミックスを適用可能な加工条件のデータベース化を行った。
2007年
関東経済産業局の地域新生コンソーシアム研究開発事業により、
『CVDダイヤモンド膜を用いたドライプレス加工の実用化』に取り組み、
プレス加工用金型へのダイヤモンド膜の成膜技術や研磨技術を確立(特許出願済)した。
2008年 4月1日
(社)東京都金属プレス工業会内に【日本ドライ加工振興会】を創立
2008年
関東経済産業局の地域イノベーション創出研究開発事業により、
『CVDダイヤモンド膜を用いたドライプレス加工の実用化(II)』に取り組み、
ダイヤモンド膜のドライ加工への適用技術を深化させる。
2008年、2009年
日本学術振興会の科学研究費補助金を活用して、
『導電性セラミックス工具を用いたドライせん断加工に関する研究』に取り組み、
ドライ加工の適用範囲の拡大に成功した。
2009年
関東経済産業局の戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン)により、
『ダイヤモンドコーテッドドライプレス工具用高靭性超硬合金の開発』に取り組み、
ダイヤモンド膜のドライ加工への適用範囲を拡大させる技術の開発を始める。
2009年
第1回技術セミナー『ドライプレス加工の基礎と実用化への取組み』を開催し、
これまでの研究・開発成果の周知と、ドライ加工の必要性とその可能性について、
広く産業界に説明する。
2010年、2011年
関東経済産業局の戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン)により、
『ドライプレス加工用のボロンドープダイヤモンドコーテッド高靭性超硬合金工具の開発』に取り組み、ダイヤモンド膜のドライ加工用金型への適用技術を確立する。
2012年
東京都立産業技術兼研究センター・北区・板橋区の共催で、
『ドライプレス加工の現状と今後の課題』と題したセミナーを開催し、
東京都のプレス加工業者へのドライ加工の普及に務める。
2016年、2017年
東京都中小企業振興公社の、次世代イノベーション創出プロジェクト2020助成事業により、 『グリーン製造技術を用いた環境負荷低減加工』に取り組み、ダイヤモンド膜を用いたドライ絞りしごき加工を実用化し、製造技術として展開する。
2018年
日本ドライ加工振興会 10周年記念セミナー『次世代プレス加工技術への挑戦』を開催し、
これまでの研究・開発成果の周知と、
ドライ加工の必要性、実現性と今後の展望について、広く産業界に説明する。
2022年
ホームページを開設し、ドライ加工のさらなる普及を進める。